スポイラー
ちゃんと理解できたか不安な人の為のもの、あるいは何を見ているのかわからない人が多くて怖い思いをしている自分の為のもの。
はじめに
・プレイヤーが男性であるか、女性であるかすらそもそも示唆されていない
・Sky[Rain]の主人公=ストーリーラインには介入しようのないプレイヤー
・直接的に作中で言っていることは、だいたい直接的に作品のテーマや主張なんかを現した言葉じゃないから抜き取っても仕方ない。
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/Serial_experiments_lain
lainもそう言っている。
・暗い話やギャルゲーへのカウンターカルチャー、ひねくれ、憂鬱めいた独り言のゲームではない
・このゲームは隣人愛のゲームのつもりで作りました。フィリアです。あるいはアガペーです。
愛情を享受することに後ろめたさやためらいは一切なくていいんです。素直に愛情を受け取って欲しいんです。
思うだけですが。
[Rain]
↑はReadMeに書いてるあとがき。
ゲーム中のヒロインは四分の一の確率でしか主人公に選ばれない。それは日常会話の段階だったり、最終日だったり。
未雨は毎日主人公に会いたかった。
親友になれば未雨は主人公と毎日会えるし、みんなは三分の一で主人公に選ばれるしみんな幸せ!
でも恋愛としての思慕を親友としての思慕に押し込むのは悲しいこと。本物としての存在を好かれないのは悲しいこと。四分の一の幸せを共有できないのも悲しいこと。
だからみんな未雨を選んで、それに気づかせて欲しいと思っている。
ざっくりいえば、斜め上に行ってしまった気配りと気遣いの話です。
そして、未雨に喜びを知ってもらうための話です。
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大和
・素直。それは未雨の行為が正しくないことを言い表すため。または主人公へヒントを与える役。
・親しさの裏付けを求めるのは人間味のリソースを割かれなかったせい。数値でしか判別できないことをもどかしく思っている。
・[Rain]の大和だけ未雨にちゃん付けで呼ばれるのは距離や遠慮があるせい。初対面の人とか距離のある人って大体ちゃん付けで呼んでくるよね。
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りえ
・ツンデレメインヒロイン。ツンデレはモテやすいので、好意を引き受ける役目のために与えられている。
・未雨を肯定する役にいるのは、未雨に対する遠慮みたいなのもちょっと含んでいる。遠慮されてるのかな、仲良く思われてないのかな。そんな感じの遠慮。
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鏡子
・ドジメガネ。鏡子がドジするところは未雨にとってストレスをかける。その辺も含んでの未雨を罰する存在。
・話してる内容の9割が未雨に対しての文句。未雨に対してだけ遠慮がない人間なので。
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未雨
・すべての元凶。臆病なのと遠慮しまくるのが悪い!
四分の一の幸せに関しては完全に持論です。
でも、ゲーム世界の倫理があるとすれば、この考えは成立してもおかしくないんじゃないかなと思っています。
やり直される世界で、結果的にはきっと全員が選ばれる世界があるのなら、そのかけがえのない一回性の体験を共有したいとみんなが思う可能性は、きっとあります。
Sky[ ]
ふつーのゲームです。中にスペース入れないと括弧が表示されないんだが?
ただ、Sky[Rain]というゲームがあることを前提に作られているので時系列が混合しています。未雨自身がこの先どうなるかを知っているように語るのはそれのせい。ゲームのタイトルに括弧があるのもそれのせい。
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大和
・背景
置いてあるぬいぐるみは全部りえのお手製です。殺風景だから何か置きたいっていう図書委員からの依頼的な。
・少女小説の会話
少女小説はりえから借りています。大和はちょっと近寄りがたいと思われているため、りえから遠慮がある。でも近寄りがたくないということが分かると、すごく喜ぶのです。少女小説すきなんだー!うれしー!共有の喜びです。未雨からカーディガンを借りる話も意図は同じです。共有の喜びです。
・10日目裏ルート
「やろうと思えば未雨を止められた」って話です。未雨自身が四分の一の喜びに気付く事が大事なのであって、それを止めたとしても何の意味もないので止めない。
でも、気付かせてあげられない無力さに打ちひしがれる。大和は優しい子です。
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りえ
・背景
上段
中段
僕は森世界の神になる、五月雨、ガンデモニウムリコレクション、Hellsinker.
下段
ティーセット
・初日の会話
ちょっと自意識過剰気味の語り口になってしまったので照れ隠しに誤魔化している。別に主人公のことが好きだから照れているとかそういうわけでは……。
・親友の会話
りえは大和鏡子未雨のことを親友だと思っています。ちょっと遠慮はあるけど。
・ブックカバーの会話
困難を乗り越えたりするような起伏のある物語はりえには描けません。りえがどこかへ行くには未雨が必要だったという話。
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鏡子
・ゲームのスコアの会話
異常なスコアは大和のスコアです。一緒に遊びたいっていうのは鏡子なりの共有の喜び。
・10日目裏ルート
鏡子は未雨に対して執着心めいたものがあるのでこういうこと言う。自分たちが未雨の親友だと言葉にしなくとも思っているから、未雨が主人公の親友だと名乗って欲しくなかった。
ヴェールで誤魔化しているだけ、というのは、未雨が親友になりたいわけではなく、主人公と毎日会いたいだけだという事を見抜いているから。
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未雨
・ドーナツの会話
おいしいものを分かち合うとおいしさが倍になる。共有の喜び!
・人を嫌な気持ちにさせるのは嫌な会話
自分が選ばれることで他が選ばれなくなる、それで他の子は嫌な気持ちになっているのでは?と怯えている。そういった感情が背景にある話です。好かれるような振舞いよりもゼロを求める。[Rain]の未雨が他とちょっと違うのはそういう背景があります。
・ゴーストイメージの会話
実際に焼き付くことができればどれだけ幸せだったか。という話です。
未雨は精神や記憶といった形のないものより、形や実感あるものを好む傾向がある……。
・10日目裏ルート
未雨は純粋に主人公の傍にいる事だけを求めているのではなく、みんなが平等に幸せになれればいいのにとも思っています。1人の女の子のルートだけ見て終わりなゲームの結末は、他の子やその子も苦しいと思います。それを何とかしたいという気持ち。
そして、それはプレイヤーへの信用も合わせて解消される。
いちご大福もドーナツもショートブレッドもカヌレもシフォンケーキもほうじ茶ラテも抹茶ラテもおいしいよ、それだけだよ。
Sky-Rain
https://1drv.ms/o/s!AltLtzPrpUlsm0lXTr7HMRM35wfe
↑はReadMeに載ってるあとがき
今までに何度も共有の喜びという単語を書きました。Sky[Rain]シリーズの核はこれだと思います。時間や空間、好きなことを共有する。それはとっても楽しいこと。
難しいことは何もありません。ただそれだけです。
(だけれど、この作品が主人公を共有するハーレムを目的とした作品というわけではありません。わかってもらえると嬉しいです。)
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2_memo.txt
[Floccinaucinihilipilification]
りえが未雨の感情を代弁している。あるいは未雨の感情を通じて自分の感情を話している。
[Pure 100%]
わからん、なんで入れたんだろうこの言葉。きれいさっぱりクリアできるような構成になったしきれいさっぱり忘れてもらっても構わないし禍根を引きずるよりは嬉しいことだよみたいな感じだった気が…しなくもない……?
[dianthus]
鏡子が大和について喋ってる。
ほんとうにしたいことって言うのはみんなとのお茶会です。主人公に気を遣っている……。
大和がりえについて喋ってる。
最後の一言に圧がある……。
[glasses]
未雨が鏡子について喋ってる。
1キーを使わないと空を一緒に見れないことに関して言ってる。
[childhood]
りえが未雨について喋ってる。
ちょっとメンタル弱ってる時と楽しそうな時だったらそりゃ楽しそうな時のほうが本当だろうねって話。
[7_]
[Rain]だとゲーム起動中でも未雨がうろうろして会いに来てくれてたけど、全員ヒロインの今それができなくて残念。ura.txtは未雨ルートが存在するからこその裏技みたいなアレなので例外です例外。
「触れたい」は大和、「大好き」はりえ、「嫌い」は鏡子が未雨に感じていること。
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大和
[Think Sky, Count Zero]
ヒロインを実感していないから空が見れない。大和はまだちょっと自分を見失っているので考える時間が必要です。
[Reality Check]
ほんとうの自分が偽物の自分より好かれるとは限らないよねって話。でも誰が好きかっていう好みはプレイヤーの中にあって当然だし、そういう好みが確立されるのは嬉しいことですよ。たぶん……。
[AmbivalenZ]
毎日その子に会ってルート選択でもその子を選んでくれるのって嬉しいよね~って話。
でもそういうゲームシステムで構築された数値の好感度を判断基準にするのはプレイヤーの世界的にはちょっと駄目だよね、でもゲーム世界的には仕方ないことでもある。
冗談だけどね。
[EVERLASTING BLUE]
[Rain]の大和のエンディングは、退廃的で美しいんじゃないか。
大和は[Rain]のことを引きずっている。あっちの方がプレイヤーにとって魅力的だった可能性をずっと案じている。
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りえ
[Inactive window]
(あなたが来ちゃったら わたしたちはあなたに独り占めされなきゃいけないもの)
これが全てや。
[Seven Days of Falling]
Sky[]でも言ったように、りえは自分で物語を描けないタイプの人間なので、落としどころがわからなくて戸惑っている。
[ライナーノーツ]
鏡子の独占欲は未雨に向けてのものです。
[Feel it, don't think]
全員のルート見て欲しい!そしてその喜びをみんなと共有したい!
女の子の心理じゃないでしょうか。人間の心理だと私は思いたいです。
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鏡子
こいつ未雨の話ばっかするな
[Breakthrough]
未雨と仲いいよって話。未雨は鏡子を信頼している。あとりえへの気遣い。
[Tell me]
主人公がすべての世界だったら、彼女たちがお互いを思いやる気持ちさえも主人公に収束してしまうのではという話。彼女たちがお互いを思いやっても、思いやりの対象以外に娯楽として消費されるのはプレイヤー含め全員つらいのでは。
1キールートの示唆。
[over the firmament]
未雨にだけ当たりが強い。()の台詞が全てです。テキストファイル見て。
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未雨
[Rebuild]
愛情によって誰かを縛るっていうのは、うーん、ガチ恋勢みたいな人の事です。そういう話です。縛ってしまうのは悲しい。
昔はこういう台詞を書けていたのに今ではのらきゃっとガチ恋勢になってしまった。どうしよう。
[pleasant chat]
鏡子と一緒にゲームを遊ぶことは一人でゲームを遊ぶこと以上の意味を持つ。
[bloomy girls]
ここ最高に百合じゃないですか?エス。
[EXUSIA]
プログラムでいう1の数字の差は大きすぎます。とっても。
[Present day]
本来なら()の台詞を言うのが正しいんだろうけど。
主人公は未雨を選んでくれたけど、主人公は自分の事が好きじゃないかもしれない、ただのエンド回収かもしれない、でもそれら全部ひっくるめての四分の一の幸せ。だから好意をもって振る舞うことができる。おまえも、わたしのことが好きなんだろ?って。
[Present time]
主人公がヒロインを平等に選ぶ機会を与え、ヒロイン全員が同等の一回性の体験を得るためには作中の時間が止まっている必要があります。同じ時間の流れを体験するのも、同じ七日目でルートが決まるのも大事なことなんです。主人公を中心とした価値観です。
だから1キーを使ったルート(=お茶会が開かれるルート)では、主人公の観測から逃れることで彼女らの時間が動き出します。夏服になるのはそのせい。そもそも[Rain]が明けた世界では夏になってるはずだし。
ヒロインが少女になっていく、というのはここの話です。
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7_.txt
さすがにこれの説明は…いる……?
一応何かを書いておくと、鏡子が未雨を嫌いだと言うのは、未雨が言われたいことを言ってあげているからです。鏡子が自分の事を好きだと痛いぐらいにわかるからこそ、こんな形での断罪を任せられる。
嫌いは好きって意味だって、百合漫画が言ってた。それの稚拙な模倣。